フライデー(1984年11月30日発行)

★以下、本文からの引用★
| 富士・青木ヶ原樹海の首つり現場 脚は野良犬に食いちぎられて 松本清張「波の塔」でブームとなった 「・・・・・・そこに立って湖を眺めると、対岸が茶褐色の溶岩だった。 |
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1984年(昭和59年)11月30日発行 株式会社 講談社 定価 150円 毎週1回金曜日発行 第1巻第2号 |
| ★感想★ 「FOCUS」のライバルとして1984年11月23日に創刊された「FRIDAY」の創刊2号。 創刊1号では割腹自殺した三島由紀夫の生首が掲載され、創刊2号では この青木ヶ原樹海の首吊り死体の写真が掲載されました。 思わず目を背けたくなるような腐乱死体ですが、非常に力強い写真です。 そして青木ヶ原樹海の真実を伝えるという意味においても、非常に意義深いです。 残酷なものは全て悪でなく、人間の想像力が欠如しがちな現代においては、 目を背けたくなるような現実も伝えなくてはいけないという、写真ジャーナリズムの 意志の強さを感じます。 日航機墜落事故(1985年8月12日)以降、日本の写真誌では過去の発掘写真以外 での日本人の死体を掲載する事がなくなりました。それはこの事故の報道合戦の なかで、多くの死体写真が各メディアに登場し、それが遺族の猛反発を受け、 各メディアはその過熱報道の行き過を反省し、その結果日本人の死体写真に関しては 自主規制をおこなうようになったからです。 その結果、死に対してロマンチックな幻想を持った人達を増やしてしまったような 気がします。何度も言いますが、樹海での死はこの写真のように残酷その物です。 しかし未だにテレビの報道番組などでは、樹海内の自殺遺体を発見しても、 モザイクで修正し、そのまま放映しません。これでは残酷な現実が視聴者に伝わらず、 いたずらに青木ヶ原樹海の知名度だけを上げ、自殺が一向に少なくならないと思います。 テレビには、その現実を伝えるために、自殺遺体を修正無しで放映して欲しいものです。 余談ですが一斉捜索が中止になったのも、その模様がテレビで報道された後に、 決まって自殺遺体の発見数が増えるという事がその理由だそうです。 一回の一斉捜索で見つかる自殺遺体は5体〜10体ぐらいらしいです。何百人も 動員し、費用を出し、それをマスコミが報道し、その結果自殺の名所としての知名度が あがり、自殺者をさらに呼び込んでいるというのです。これでは本末転倒ですね。 |
| ★補足★ ちなみに記事中に下半身は野犬に食い散らかされてとありますが、私はこの よく言われる、樹海の遺体は野犬に食い散らかされているというのには疑問を 感じます。青木ヶ原樹海には川も池もありません。(以前はあったようですが) その様な過酷な状況で野犬が集団で生き残っていけるとは思えないのです。 今から30年以上前、樹海に都会から犬や猫を捨てに来る事が問題になったそうです。 その結果、多くの野犬野良猫が薬殺駆除されたようですが、はたして今でも野犬は 存在するのでしょうか? 私は10年ほど前、富士山中湖の湖畔で野犬の集団に出くわした事があります。 しかし青木ヶ原樹海では一度も野犬の集団を見た事がありません。 いたとしても広い樹海の中で彼らの食料である自殺遺体に出会う確率は低いように 思います。 一方、ネズミは数多くいるようです。 以前、耳がかじられ、頬を食われ口の中が見えてしまっている自殺遺体を樹海内で 見た時に、その頬の中にはネズミの糞が溜まっていました。 野犬が食いついたような跡はありませんでした。 ですからこの遺体の下半身も腐った後、地上に落ち、虫やネズミに食い尽くされ無く なったのでしょう。 |